【KEY COFFEE × LIGHT UP COFFEE 】アジアのコーヒーをRethinkする「TALKING ABOUT ASIAN COFFEE」

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アジアのコーヒー産地に注力する上場企業とマイクロロースターのトークイベントに行ってきました。

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9/29~30に開催された「TOKYO COFFEE FESTIVAL 2018 autumn」内のトークセッション「TALKING ABOUT ASIAN COFFEE」(9/29のみ開催)を観覧してきました。

サードウェーブという言葉が一般情報誌でも取り上げられた(流行になり始めた)ころから、大手企業とマイクロロースター(自家焙煎店)の間には、はっきりとした距離があるような思い込みがあります。

全国でコーヒーフェスティバルが開かれるようになり、街のコーヒーロースターと触れ合う機会は増えても、黎明期からコーヒーを取り扱ってきたコーヒー企業とは意外と接点がないもの。これまでなかった大手のコーヒーマンと新世代のコーヒーマンが、同じ国の違う地域で行っている活動について聞ける貴重なイベントでした。

トラジャとバリ、それぞれのコーヒーが振る舞われイベントがスタート。

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イベントが始まる前にKEY COFFEEからは、氷温熟成された特別なトアルコトラジャが、LIGHT UP COFFEEからは立ち上げたバリの精製所で作られたコーヒーが配られました。

SCAJでも大々的にプロモーションされていた「KEY Post-Harvest Processing®」という熟成方法の"トラジャ"と、サードウェーブ以降の世代と言えるLIGHT UP COFFEEの"バリ"の飲み比べ。素材が8割とも言われるコーヒーとはいえ、ローストレベルの違いがはっきりしていて、非常に飲み応えがありました。

MCを交えてトークイベントがスタート。

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KEY COFFEE と LIGHT UP COFFEEの生産地での取り組み

KEY COFFEE

  • 1960年代にインドネシア・トラジャ地方に農園を開拓した歴史
  • 世界初の精選技術「KEY Post-Harvest Processing®(キーポスト-ハーベストプロセッシング)」
  • World Coffee Research (WCR) と協業し、40種類を超える品種栽培試験を2016年より開始

LIGHT UP COFFEE

  • アジアのコーヒーを開拓、世界中でアジアのコーヒーを広めることが目標
  • 品質向上を目指し、現地人のプロジェクトメンバーと協力し精製所を開設
  • 数名でも雇用を生み出し、コーヒーで現地にインパクトを与える事ができた

世界のコーヒー産地が抱える2050年問題について

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両者のインドネシアでのコーヒー生産に関する取り組みが語られると、質疑応答に。同業者であろうコーヒーに熱心な方からの質問があり、話題が尽きないとても有意義な時間が続きました。最後にその中で特に印象に残った質問を取り上げてみます。

「世界のコーヒー産地が抱える2050年問題について」

地球温暖化の影響によってコーヒー育成環境は変化し、将来的には高品質なアラビカ種に適したコーヒー栽培地が50%減ると危惧されている問題。質問者から、取り組んでいることや考えていることがあれば知りたいという質問でした。

KEY COFFEは、先述したWorld Coffee Research (WCR)と協業した40種類を超える品種栽培試験を2016年よりスタートしており、地球温暖化による気候変動にも対応できるコーヒーの発掘を目指しているそう。

LIGHT UP COFFEEからは、現状では辞めてしまう選択肢を取る農家を減らすために、アジアの小規模農家たちと品質の高いコーヒー豆を作って、農家の生活を向上させること。まずはマイクロロースターとしてそういったことに取り組んでいくとの答えでした。

アジアのコーヒーの未来。

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世界で認められ、高値で取引される南米やアフリカのコーヒーたち。将来的に増え続けるであろうコーヒー消費量を支えるため、アジアのコーヒー産地の開拓はこれからも重要性を増していくのだろうと思います。

印象的なのは、LIGHT UP COFFEE代表の川野さんのインタビューで、「まだ手付かずのアジアを開拓するのは日本人の使命」という言葉。パイオニアとなるであろうコーヒーパーソンの強いメッセージに、LIGHT UP COFFEEで届けてくれるバリのコーヒーを楽しみにしたいと思います。

AllSync

試飲したコーヒーは両者とも、インドネシアのイメージを変えるフレーバーがありました。