近年、地方のコーヒーショップにもスペシャルティコーヒーカルチャーを取り入れたお店が増えています。特色ある生産国のグリーン(生豆)を調達し、フレーバー豊かにコーヒーを仕上げ、こだわりの空間を提供するお店。
珈琲自家焙煎店は、あなたの旅の"羅針盤"になって、その土地の魅力を知る"入口"となります。
"ここに来たから味わえる情緒"を求めて、旅すればローカルのコーヒーロースターへ行ってみませんか。
※2018年訪問時に撮影した写真を使用しています。
WCRC2018準優勝、沖縄のスペシャルティコーヒー専門店「豆ポレポレ」
店名の「ポレポレ」は、アフリカのスワヒリ語で「ゆっくり」という意味。コーヒーの発祥地であるエチオピアはスワヒリ語が使われており、「ゆっくりしていって」と「ゆっくりやってこう」という思いを込めて名付けられた。
店主でありロースター(焙煎士)でもある仲村さんは、2017年に国内の焙煎大会で優勝、沖縄県からは初のチャンピオンとなる。翌年、イタリアのリミニで開催された「WORLD COFFEE ROASTIG CHAMPIONSHIP 2018」に日本代表として出場、2位という輝かしい成績を収めました。
街の温度が伝わる距離、それがコーヒーショップの魅力だと思います。お店は、那覇空港から車で約50分、地域のランドマークであるイオンモール沖縄ライカムからは車で約10分の場所にあります。
閑静な住宅地にある一軒家の一階で、ロースターを設置したお店が営まれています。豆販売がメインなので、スタンディングでまずはエスプレッソを注文。スペシャルティコーヒーならではのフルーツに例えたくなるフレーバーが、口いっぱいに広がりました。
訪問したのは、2018年1月ごろ。沖縄も少し肌寒く、バイクで帰ってきた店員さんも、ウィンドブレーカーを着込んでいました。
ちょっとした会話ではあるのですが、旅行者にとっては縁遠い、沖縄の風土や生活について教えてもらいました。コーヒー片手に見知らぬ土地で、見知らぬ人同士がする会話、コーヒーショップ巡りならではの醍醐味です。
国産コーヒーの未来がある沖縄
国産コーヒーの未来があると言われる沖縄。2016年に日本初のスペシャルティコーヒーを誕生させた沖縄県国頭村の農業生産法人アダ・ファームがあります。コーヒーを栽培する環境としては、決して向いていると言えないやんばるの地。
農園主の徳田泰二郎さんは、沖縄特有の環境や土壌と向きあい、ついにスペシャルティコーヒーの栽培を成功させました。
この豆は、仲村さんによってAKATITI(アカチチ)と名付けられ、焙煎プロファイルも制作。沖縄の土地ならではの、独特なサトウキビや、黒糖のような甘さを感じるスペシャルティコーヒーになりました。
去る3/9〜10には、OKINAWA COFFEE FESTIVAL 2019 feat. TAIWANが開催。2016年以来となる沖縄のコーヒーフェスティバルが行われました。台湾から約10店舗を招き、沖縄県内の店舗と一緒にブースを持った珍しい企画。
国産スペシャルティコーヒー、沖縄初の日本チャンピオン、沖縄コーヒーフェスティバルと話題に事欠かない沖縄のシーンに注目です。
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沖縄コーヒーフェスティバルの通年開催に期待しています。