「 ORIGAMI ドリッパー 」は、おうちコーヒーを始めたい初心者、既にコーヒー器具は何種類も持っているという人まで、お薦めできるおしゃれなコーヒードリッパーだ。もちろん、ドリッパーごとの形状や特性によって、必ずメリットとデメリットが混在する。もし、上級者への境界線があるとすれば、使用するドリッパーの構造を理解して、最大限にコーヒーの味わいを引き出せることだろう。
毎年、老舗から新参メーカーまで、デザインやギミックに趣向を凝らしたコーヒー器具が発売される。そんな新旧揃い踏みのコーヒードリッパーの中で、キッチンウェアとしても完成度が高いのが同ドリッパーだ。発売から数年が経ったいま、すでに目にしたことも多いアイテムだろう。あえて今回は、コーヒーを淹れる機能性以外の、ORIGAMIドリッパーの独特なデザインと手触りにフォーカスしたい。
外観は、インテリア向けに作られた陶磁器のよう。コーヒーを美味しく淹れるためのデザインなのだが、この印象的な折り目へたどり着くまでに、どのようなストーリーがあったのだろう。
ORIGAMIドリッパーは薄いボディゆえにとても軽い。一般的に、セラミックタイプのドリッパーはしっかりと重みがあるため、転倒などの事故を防ぐ利点がある。同ドリッパーに関しては、サーバーやマグカップに差し込めるような形状であること。また、別売りの専用ホルダーが用意されているので、軽さによる転倒という問題は解消している。
ORIGAMIドリッパーのボディは、白磁という土を成形し、素焼きという工程を終えるまでに、約3日間かけられる。セラミック製品と聞くと、機械化により人の手をかけず大量生産されるイメージもあるだろう。しかし、繊細な20のひだで作られる折り目は一朝一夕ではない。
まず、鋳込み師という職人が、ドリッパーの型に土を流し込む。次に型から取り出せば、鋳込み成型によって出来るでっぱりを、手やはけでならす。20もあるひだに潰れがないかをチェックして、時には手でも整える。その後、夜から朝方まで乾かせば、細かなバリを取る仕上げ作業が待っている。
成形のチェックを終えれば、半日かけて素焼きされる。焼き上げ後は、もう一度、折り目が潰れていないかのチェック。ここまでくれば、やっと釉薬を塗る最終工程に進むことができる。
見た目の印象よりも、手にしたときの軽さとしっとりとした手触りが、陶磁器としての秀逸さを感じる。人の手によってひとつずつ丁寧に塗られた釉薬と、20の折り目が作る陰影が美しいコーヒーウェアだ。器具としての性能は、競技会でORIGAMIドリッパーを使用した多数の勝者がいることで折り紙付き。
筆者も、おうちコーヒーにのめり込んでから、コーヒードリッパーを中心に器具を十数種類ほど購入してきた。取材で巡ってきたコーヒーショップ、バリスタたちが交わすコーヒー談義を伝え聞いて得た私感は、「どのようなコーヒードリッパーでも美味しいおうちコーヒーは淹れられる」ということ。
ただ、ORIGAMIドリッパーのように、デザインへの憧れと人の手を介して仕上がるプロダクトは、いくつあっても良いと思わせるだろう。
ジンバルとは、動きのあるカメラワークの画面揺れを補正し、スムーズな映像を撮影するための機材。カメラが付いたポケットインできるサイズから、プロユースの一眼レフを載せるものまで、価格帯もそれぞれに多くの機種が販売されている。
世の中の急激な変化によりカフェ・コーヒー業界でも、非Youtuberの動画制作が増えている。この記事は、Webや写真が趣味のコーヒー好きによるジンバル「 FeiyuTech AK2000S 」のライトレビュー。
当サイトも動画制作を手探りで始めたのだが、同じような駆け出しユーザーの参考になればと思う。
FEIYU(フェイユー)は、2007年8月に中国の桂林で創業。ドローンやファクトリーオートメーション分野でシェアを伸ばし、航空計器システムや、UAVオートパイロット、ジャイロスコープ搭載ジンバルを開発する精密機器メーカー。
2019年12月に発表されたジンバルのAK2000Sはメーカー公式オンラインショップで¥54,450-(税込)となっている。ミラーレスタイプの一眼カメラならほとんどの機種が搭載可能な2.2Kgまでの耐荷重を実現している。(対応カメラリスト)
AK2000Sが競合する価格帯のジンバルのほとんどが、対応アプリのインストールによるスマートフォンやデバイスによる操作設定を求める。同機の特徴は、デバイスがなくともほとんどの操作を完結できるところだ。
操作モードを切り替えたりリセットできるトリガーボタン。ロール、チルト、パン軸を操作できるマルチファンクションノブは直感的な操作に対応する。ジンバル初心者には慣れが必要だが、撮影時に必要な操作機能は装備されている。
ローアングル撮影や補助ハンドルとして使えるバーサタイルハンドル。各ジンバルメーカーによって色々なタイプのハンドルが考案されているが、AK2000Sはネジで取り外し可能なタイプで、ハンドル上部には1/4インチサイズのネジ穴が設けている。また、取り外しに必要な工具はハンドルに収納できるようになっている。
三軸ロックは各ジンバルメーカーが採用している手持ちジンバル定番の機能。カメラを搭載する際のバランス調整、持ち運びの際に各可動域を固定できる。また、三脚を使用するカメラユーザーに重宝されているアルカスイス互換のプレートでカメラを取り付けることができる。
動画撮影にモチベーションを感じるのなら、魅せるムービーのためのジンバルはマストになってくるだろう。ジンバルを使った動画撮影は、カット割りなどの事前準備、撮影後の編集も含めて作業時間も必要になってくる。しかし、コンテンツ制作の面白さを感じる一部の人には、非常にヒットするだろう。今回、ジンバルに関しては一眼カメラ用のものを紹介しているが、スマホ用やコンデジ向きの本格的で手軽な機種はたくさんある。
コーヒーカルチャーのコンテンツ制作がライフワークの当サイトでも、課題であり楽しみでもある動画撮影。PRやコンテンツ制作に明るい、海外のコーヒーロースターのムービーを参考にしている。制作チームが関わるようなクオリティなので、撮影アイデアとして自らの環境に合わせて参照してほしい。動画撮影を本業としない非クリエーターでも、撮影機材を使用したリッチなコンテンツでファンを増やす時代だと感じる。
ドリーと呼ばれるカット、これはジンバルでも再現できる。
チュートリアル冒頭の器具に寄っていく浮遊感はジンバルが得意とする絵作り。
手持ちで撮られているが、ジンバルを使えばさらに動きをつけたプロモーション動画が作れそうだ。
2020年の春を迎え、世界は変わった。
COVID-19が全世界で猛威を振るうと、これまであったビジネスモデルのほとんどをリセットさせる。以前なら当たり前だったカスタマーの様子を感じ取る、きめ細やかな接客も今は難しい。手元にあるスマートホンやデバイスが、ネットショップの入口だからだ。バリスタのこだわりの一杯や、フォトジェニックなスイーツをサーブするソファーは、閑古鳥。ソーシャルディスタンシングで接客の機会は最大限に削られ、カフェ業界のリソースは行き場を失った。
それでも、ウーバーイーツなどの新しいビジネスモデルのお陰で、バリスタや料理人の灯火は消えることなく運ばれてはいる。ただし、全盛期には程遠い。本来なら、こだわり抜いてデザインされた空間と客席で、ホスピタリティを駆使して、自慢のドリンクやフードをオーダーして欲しい。
だけど、変わっていく環境に二の足を踏んでいられない。優秀な経営者はもうアフターコロナへの準備を着々と進めているようだ。生き残りをかけて戦ったあとは、力尽きたライバルが持っていたシェアを刈り取るボーナスが待っているからだと。政府ですらオンライン化への指針を明確に打ち出し、陰謀だったとばかりにITの巨人たちが、新たな世界での秩序を掴もうとしている。
フィジカルありきのサービスや商品で、カスタマーと繋がってきたフード業界。最新テクノロジーの流行から縁遠いカフェ・コーヒー業界も例外ではない。望まなくてもやってきたゲームチェンジの波に乗れるか、飲まれるか、という状況だ。すでに逞しいリーダーのいるコーヒーショップや、バリスタのトップランナーたちは、動画コンテンツの可能性や、オンラインでのビジネス拡充に挑戦している。
コーヒーカルチャ−が大好きな私たちは、テクノロジーとカルチャーの融合と、その先に見えるカフェと僕たちの新しい関係性に期待しよう。
この街は、いつもたくさんの人で溢れている。規則正しく変わる信号を前に、目的を持って急ぐひとや、ゆったり歩くひと。
行き交う人々の数だけ情景を持って、一日約40万人以上が通り過ぎていく大阪の玄関口。関西最大規模の地下街とつながるショッピングビルや百貨店、オフィスビルは大阪駅をハブとしている。
世界でも指折り数えるくらいのたくさんの人々が、この街を行き交い日常を営んでいる。西日本の中心地であり最新のエリアでもある大阪駅周辺。なにわの喧騒にあるコーヒーシーンは、どのようなものでしょうか。
大阪駅エリアには、複数の百貨店と商業施設が集まり、路地を歩けばたくさんの路面店も点在しています。都会の街歩きに不意におとずれたカフェイン欠乏症にも、困ることはほとんどありません。ただ、それはお店を選ばないという前提で、ホスピタリティや空間を選ぶのなら、それなりの土地勘が必要です。
僕が出先でコーヒーを求めるときは、なるべくスペシャルティコーヒーを基準にお店探しをします。そんなときは、関西の中心地と言われるこの街も、少し小さくなったようで、コーヒータウンと呼ばれるには、まだまだ物足りなく感じることも。
もちろん、クオリティの高い素敵なカフェが沢山あることは、付け加えておきます。
大阪駅・梅田駅を降りれば、空を覆う大型商業施設と百貨店が並んでいます。阪急百貨店、伊勢丹が運営するLUCUA 1100、阪神百貨店には、関西で生まれた老舗ロースターが、トレンドのコーヒースタンドスタイルで出店しています。
各業種のトップブランドが、フラッグシップショップをオープンさせる大阪駅エリア。なんでも揃っている代わりに、ここにしか無いものは見つけにくい。商人の町ならではの文化と、情緒が積み重なり生まれた浪速の風情だけは、この場所でしか味わえないオリジナルです。
カフェ・コーヒーが好きなら、このコーヒースタンドガイドのショップを目的地に、大阪駅周辺の街歩きを楽しんでもらいたい。
中心部の喧騒と人混みを堪能したあと、高層ビルや観覧車を横目に南に向かえば、大阪の水辺の街・中之島。大阪川床の北浜テラスが有名なカフェエリアです。
ただ、大阪駅周辺を離れる前に、行っておきたいコーヒーショップがもう一つ。
中之島に向かうまでに、関西一の夜の街・北新地があります。昼間はオフィスパーソンが行き交うこのエリアに、Wework御堂筋が進出。玄関口には大阪を代表するロースターがコーヒースタンドをオープンさせています。
大阪駅周辺のアーバンな人混みに飽きてきたら、中崎町がおすすめです。カフェ・雑貨屋が密集した古民家の街並みを残す人気スポット。ターミナルから中崎町に続く高架下を歩けば、ぽつんとコーヒースタンドがあります。
大阪駅周辺は開発エリアとなっているので、これからも楽しみな街です。
近年、地方のコーヒーショップにもスペシャルティコーヒーカルチャーを取り入れたお店が増えています。特色ある生産国のグリーン(生豆)を調達し、フレーバー豊かにコーヒーを仕上げ、こだわりの空間を提供するお店。
珈琲自家焙煎店は、あなたの旅の"羅針盤"になって、その土地の魅力を知る"入口"となります。
"ここに来たから味わえる情緒"を求めて、旅すればローカルのコーヒーロースターへ行ってみませんか。
※2018年訪問時に撮影した写真を使用しています。
Shop info
店舗名 | 豆ポレポレ |
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住所 | 〒904-2171 沖縄県沖縄市中央2-7-46 1F |
TEL | 098-965-5516 |
WEB | WebsiteFacebookInstagram |
営業時間 | 13:00~19:00 |
定休日 | 木曜、日曜 |
Coffee menu | エスプレッソ フレンチプレス エアロプレス ペーパードリップ |
その他 | 豆販売メイン テイクアウト 200g購入時ドリンクサービス |
ACCESS | 駐車場あり(沖縄南ICより車で約15分) |
MAP | |
店名の「ポレポレ」は、アフリカのスワヒリ語で「ゆっくり」という意味。コーヒーの発祥地であるエチオピアはスワヒリ語が使われており、「ゆっくりしていって」と「ゆっくりやってこう」という思いを込めて名付けられた。
店主でありロースター(焙煎士)でもある仲村さんは、2017年に国内の焙煎大会で優勝、沖縄県からは初のチャンピオンとなる。翌年、イタリアのリミニで開催された「WORLD COFFEE ROASTIG CHAMPIONSHIP 2018」に日本代表として出場、2位という輝かしい成績を収めました。
街の温度が伝わる距離、それがコーヒーショップの魅力だと思います。お店は、那覇空港から車で約50分、地域のランドマークであるイオンモール沖縄ライカムからは車で約10分の場所にあります。
閑静な住宅地にある一軒家の一階で、ロースターを設置したお店が営まれています。豆販売がメインなので、スタンディングでまずはエスプレッソを注文。スペシャルティコーヒーならではのフルーツに例えたくなるフレーバーが、口いっぱいに広がりました。
訪問したのは、2018年1月ごろ。沖縄も少し肌寒く、バイクで帰ってきた店員さんも、ウィンドブレーカーを着込んでいました。
ちょっとした会話ではあるのですが、旅行者にとっては縁遠い、沖縄の風土や生活について教えてもらいました。コーヒー片手に見知らぬ土地で、見知らぬ人同士がする会話、コーヒーショップ巡りならではの醍醐味です。
国産コーヒーの未来があると言われる沖縄。2016年に日本初のスペシャルティコーヒーを誕生させた沖縄県国頭村の農業生産法人アダ・ファームがあります。コーヒーを栽培する環境としては、決して向いていると言えないやんばるの地。
農園主の徳田泰二郎さんは、沖縄特有の環境や土壌と向きあい、ついにスペシャルティコーヒーの栽培を成功させました。
この豆は、仲村さんによってAKATITI(アカチチ)と名付けられ、焙煎プロファイルも制作。沖縄の土地ならではの、独特なサトウキビや、黒糖のような甘さを感じるスペシャルティコーヒーになりました。
去る3/9〜10には、OKINAWA COFFEE FESTIVAL 2019 feat. TAIWANが開催。2016年以来となる沖縄のコーヒーフェスティバルが行われました。台湾から約10店舗を招き、沖縄県内の店舗と一緒にブースを持った珍しい企画。
国産スペシャルティコーヒー、沖縄初の日本チャンピオン、沖縄コーヒーフェスティバルと話題に事欠かない沖縄のシーンに注目です。
沖縄コーヒーフェスティバルの通年開催に期待しています。
浅草とフグレン。
それは想像もしない組み合わせだった。さらに、もう一つ、予想外なことにカフェバーは、上階のホテルエントランスを呈したような路面にある。(※注1)日本スタイルのカプセルホテルとコラボレーションしたフグレン浅草は、風神雷神門の地では、未見のカルチャーとなる。イノベーティブな人たちは、固定観念で物事を選択しない。テック界で有名だったコーヒーショップも、華々しさや話題性より、空気感を大事にして下町を選んだ。その場所もいまや、コーヒーの街として紹介されている。(※注1:カフェにホテルレセプションはない)
スカンジナビアで生まれた、コーヒー、カクテル、ファニチャーというコンセプトの「フグレン」、この組み合わせはコーヒーシーン以外でも珍しい。独自のこだわりを持つ共同オーナーたちが目指したもの。それは、たくさんの目に触れるロケーションより、価値をわかる人がわざわざ集まる場所にすること。海外コラムニストの"飛行機に乗ってでも飲みに行く価値がある"という強力な触れ込みと共に、2012年に初上陸したフグレン東京。そこから約7年の月日を迎え、オープンしたのがカプセルホテルの1階と2階だ。
場外馬券場、花やしき、もんじゃ焼き店、昔ながらの居酒屋。レトロな日本スタイルに浅草寺を中心とした大衆劇場で栄える下町。休日には観光客とインバウンドで込み合う路地に、誰も見たことのないもの。ナインアワーズの麓で、アジサシが羽を下ろしている。
Shop info
店舗名 | FUGLEN ASAKUSA(フグレンアサクサ) |
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住所 | 〒111-0032 東京都台東区浅草2-6-15 |
TEL | 03-5811-1756 |
WEB | WebsiteFacebookInstagram |
営業時間 | Mon,Tue,Sun7:00-22:00 Wed,Thu7:00-25:00 Fri, Sat7:00-26:00 |
定休日 | 不定休 |
Coffee menu | V60 エアロプレス エスプレッソ バッチブリュー |
その他 | フード アルコール |
ACCESS | つくばエクスプレス浅草駅より約徒歩3分 |
MAP | |
フグレンの特徴は、ノルウェースタイルの「コーヒー」「カクテル」「ビンテージファニチャー」の3つをトータルコンセプトで展開する。北欧ビンテージ家具に触れながら、白昼はノルディックローストのコーヒー、夜はバーテンダーのカクテル、ノルウェーライフスタイルを昼夜問わずに味わえる。
2階フロアはソファー席のみで、階下カフェ・バーの喧騒から離れられるゆったりとした空間。 フグレンに設置されている調度品は、購入可能な北欧ビンテージ家具になっている。
オーナーの一人、ぺぺ・トルセン氏とフグレンデザイナーの福田和貴子氏によってデザインされた同店。1963当時のノルウェーの時代背景を踏襲しつつ、下町・浅草の雰囲気に合わせた、懐かしさとモダンを融合させた店内になっている。
9h ninehours 浅草( ナインアワーズ )は、日本発祥のカプセルホテルを再定義、新しい宿泊ビジネスをデザインする企業として脚光を浴びている。ただ、同ホテルが見つけたのは、浅草でも奥まっている猥雑な場所だった。前例のない都市型の宿泊形態を提唱するホテルが、協業を依頼したのがフグレンだった。古いものから新しいものを生み出すこと、浅草という歴史がある立地、ホテルのデザイン、そこにフグレンオーナーは興味を抱き、共存できると確信した。
少なくないコーヒーショップの中から、フグレンを選んだ理由にナインアワーズ代表は、唯一のオリジナリティがあるからだと語る。ノルウェージャンスタイルのカフェ・バー、日本発祥のカプセルホテル、下町・浅草の地域性でこそ成り立つ、見たことのないもの。
Aeropress:¥520
北欧のバリスタチャンピオンが広めたエアロプレス。今では、各国で世界大会に向けたエアロプレスの競技が開催されている。日本でもエアロプレスのコーヒーは珍しくなくなったが、気軽に飲めるかと言えば、まだ東京でも、店を選ばなければいけない。ノルディックローストと言われる浅煎りのコーヒーを味わうなら、おすすめの楽しみ方だ。
Norwegian Waffle with Brown Cheese, Sour Cream, Berry Jam:¥600
ノルウェーのワッフルは、薄くて大きい。そこにbrunost(ブラウンチーズ)を載せるのがオーソドックスなトッピング。写真はクリームチーズとサワークリームも添えられている。北欧では、各家庭にワッフル専用のホットプレートがあるくらい、親しまれている食べ物だ。フードからもノルウェーの日常を味わえる。
深夜営業は水、木が~01:00まで、金土は~02:00まで。夜といえばアルコールも定番だが、旅の夜ふかしに美味しいコーヒーが飲めるのもありがたい。
フグレンのコーヒーパッケージに登場する印象的なキャラクター、これはJackoという。1963年から22年間、フグレンのオスロで飼われていたオウムがモチーフになっている。ノルウェージャンコミックを描くアーティストで、イラストレーターのBendik Kaltenborn (ベンディク・カルテンボーン) の作品、北欧らしいトーンが印象的だ。
フグレンの取り扱うコーヒー豆には特徴があり、ノルウェーの生豆卸業者から仕入れる。一般には想像し難いコーヒーの生豆だが、果物と同様で質の高いものほど、風味豊かなカップになる。生産者と持続的な関係を築き、どこでどのように作られたかを明確にされた高品質なコーヒー豆。それを、自家焙煎したのが、フグレンのコーヒーだ。日常的に何気なく飲まれることが多いコーヒー、だからこそ少し特別なお店で、その味わいと価値に意識を向けて味わってみては。
そして、フグレン浅草のプアオーバーはHARIOV60でサーブされる。ハウスブリューにV60を使っているなら、購入したコーヒー豆のレシピを聞いてみるのも良いだろう。
浅草に夜の帳が降りたいま、ジャズアンサンブルが奏でられた。
スカンジナビア流のカクテルとスイングするブルーノート、ガラス扉の向こうから滲むアンサンブルは、フグレン浅草が始めた。地域に縁のあるシンガーを呼んだ「Live Jazz & Cocktails」が定期開催されている。古くは江戸時代から町人文化と芸能が醸成され、現代に至るまで独自の風情を形成してきた日本の町。
伝統が色濃く残る土地に、違う成り立ちを持つ文化が積み重なる。揺るぎないカルチャーを持つから、互いに歴史と風習を重ねていくことができるのか。奇抜な演出にもみえるホテルとカフェ・バーのコラボレーションは、浅草にゆかりを持つ人たちにどのように映るのだろう。古いものから、新しいものへ。変化の風を捉えて、渡り鳥は異国に新たな文化を折り重ねる。
ノルウェースタイルと一緒に、浅草という風情も味わいたくなります。
みたて、たのしむ、たしかなことを。
いつもと変わらない日常には、無意識のうちの一杯のコーヒーがあるという人は少なくないと感じます。皆さんのそばには、どの様なコーヒーがあるでしょうか。
朝食のついでに買うコンビニコーヒー、職場では息抜きのために飲んだり、休日は友人とのおしゃべりのお供に頼むお茶代わりに。慌ただしい日常に埋もれても、今ある時間を楽しむために親しまれるコーヒータイム。みんな心のどこかで、より良い日常をおくりたい。丁寧な暮らしにフォーカスされることが増えていく昨今、スペシャルティコーヒーカルチャーもその一翼を担うと自信を持って伝えたくなりました。
そこにあって当たり前の物も、何かのきっかけに立ち止まって注意深く目を向けると、違う景色が広がっています。毎日あなたの手元にあるマグカップのコーヒーも、立ちのぼる湯気のようにもっと暖かい気持ちにさせるものと思っています。
私たちが嗜好品として求めるものは、友人の口コミ、またはお気に入りのお店から見つけたものばかりではないでしょうか。何気なく選んでいるコーヒーにも、実はたくさんの選択肢があります。少し目を凝らせば複雑に感じて探求心をくすぐる世界がカップの向こう側に広がっています。
Shop info
店舗名 | ROKUMEI COFFEE CO. TOMIO ROASTERY(ロクメイコーヒートミオロースタリー) |
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住所 | 〒631-0061 奈良県奈良市三碓7丁目29-1 |
TEL | 0742-935-5544 |
WEB | WebsiteFacebookInstagram |
営業時間 | 10:00~18:00 |
定休日 | 火曜日 |
Coffee menu | エスプレッソ プアオーバー COE |
その他 | コーヒー器具 ギフト 駐車場あり |
ACCESS | 近鉄奈良線富雄駅より徒歩約15分 |
MAP | |
「ROKUMEI COFFEE CO. TOMIO ROASTERY(ロクメイコーヒートミオロースタリー)」は、古事記や日本書紀から記述がある富雄という地域(当時は違う呼び名)にあります。奈良時代から続く古いお寺や古道が残る場所ではありますが、県外までになるとなかなか馴染みのない場所です。
ロースターでもあるオーナーは、わざわざ買いに来てもらう場所にこの焙煎工場をオープンさせたそうです。
「スペシャルティコーヒーがたくさん試飲できることの価値。」
決して多くない当サイトのコーヒーショップの紹介記事。更新数が少ないならなおさら、情報量も多く、疑問に答える平易な記事がWebのニーズに応える事とは思っています。ですが、想いを持って遠い国から苦労して作られ送られてきたコーヒー豆たち。
この記事では、その熱意や貴重さを理解して届けてくれるロースターで知ってもらいたいと思っています。興味を持った人であれば、様々な国のコーヒー豆をストーリーと共に試飲できるショップです。
天井が高く開放的な店内。注文したコーヒーを飲むカウンターや、大きなテーブルの座席もあるコーヒースタンドでもあります。スペシャルティコーヒーのギフトが充実しており、車で来た人がお歳暮など贈答品を買いに来られる郊外店らしさ、ですが近畿圏のコーヒーショップではまだまだ珍しい、大きな規模のお店になります。
お店で取り扱うコーヒー豆はドリップコーヒー、コーヒープレスでの注文ができます。その中にはコンテストで選ばれる貴重な品質のカップ・オブ・エクセレンスもありました。また、日替わりでシングルオリジンのエスプレッソがいただけます。
写真はコーヒー羊羹とラテ。ロクメイコーヒー手作りの洋菓子や、他にも季節に合わせたスイーツも販売されていました。
まだまだ小規模な奈良県のスペシャルティコーヒーカルチャー。
世界に向けられた大きな視野と、歴史が深い古都への想いに溢れるコーヒーカウンターから、私たちの新しいお気に入りを提案してくれます。
リラックスを生む何気ない毎日のカップが、時には広大で可能性を豊かに感じるポジティブなものに。そんな、後押しをしてくれる古都・奈良のロースターで、スペシャルティコーヒーを探してみてください。
店内はとても広くて、ちょっとしたコワーキング使いもできるカフェです。
「さんぽ」のしかた。
どんなときに散歩しよう。歩き方は人それぞれだ。
夫婦で、気の合う友人と、子供と一緒に、カメラを片手に。
犬も歩けば棒に当たる。日々のどうすることができない悩みも、明日の朝礼のきれいごとも。
ひょっとしたら。
歩くことは未来形。目的がなくても、進んだ事実は変わらない。
さあ今日は、どんな「さんぽ」をしてみよう。
フォトウォークイベント『たけさんぽ』について | たけさんぽ
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第3回目となるフォトウォークイベント「たけさんぽ」に参加しました。今回の舞台は東京。いまこうしてブログを書いている時間も含めてただただ楽しかった。この記事では、たけさんぽ東京の様子、参加者5人で泊まったホステルについて、翌日のフォトウォークをまとめて振り返りたいと思います。
#たけさんぽ東京 で自由気ままなフォトウォークをしてきたよ。 | ASOBITRIP(あそびとりっぷ)
待ちに待ったフォトウォークイベント「#たけさんぽ東京」に行ってきました。 全国にいるブロガーさんや、Twitt
カメラを片手にみんなで集まる。それが、たけさんぽ。(もちろんスマホでも)
東京で開催された今回、70名以上が集まる大所帯に。さんぽのあとの、一次会、二次会はギュッと詰まったカメラ好きのお祭りみたいでした。日本全国から集まったみんなが気兼ねなくコミュニケーションできる場所。
ネット界隈を見渡しても、このような自然派生したコミュニティはなかなか狙って作れるものではないですよね。主催のたけしさん(@_takesanpo)や会場の下見、受付け、その日の集合写真を作ってくれた方、そして参加した全員のおかげだと思います。
たけさんぽについて詳しく知りたい方は、主催のたけしさんのフォトウォークイベントに対する想いがこもりまくったブログ記事を読んでみてください。
目指したのは、優しいフォトウォークイベント #たけさんぽ東京 | たけさんぽ
こんにちは、たけしです。 予め決めた場所を写真を撮りながら練り歩くフォトウォークイベント「たけさんぽ」の東京編
この頃は外に出たらガチャガチャしすぎていますので、今後はちゃんと自重します。
"Farm to Table to Cup"
できあがった一杯のコーヒーには、オムニバス作品のようにストーリーが詰まっている。
呉服屋から転身し焙煎所を開き、沖縄の街や市民のために働く人々のあいだで長く愛されてきたコーヒーがありました。時代は移り変わり、スペシャルティコーヒーが潮流となると、そのスタイルは生き方や社会のあり方を再考させるポテンシャルを持っていると気づきました。
コーヒーベルトに日本でいちばん近い南の島、沖縄。その奥深い歴史から生まれる魅力的な風土と食文化の上にできようとしている新しいシーン。僕の知る限りサードウェーブと農園の距離がこれほどまでに近くにあることは、世界でも少ないのではないかと思いました。
21世紀に生まれた「農場から食卓まで」を意味する"Farm to Table"という価値観。これはサードウェーブにとどまらず、各方面の新しいカルチャーを牽引するポートランドで生まれたこの言葉。レストランで起こったムーブメントをコーヒーに置き換えれば、お店のテーブルのさらに向こう側までを表現できると思いました。
バリスタとやり取りして気に入ったコーヒー豆を持ち帰って、思い思いにサーブされたお家のマグカップまでが、コーヒーの"Farm to Table to Cup"だと思います。
沖縄の地で創業30年を迎えた「沖縄セラードコーヒーBeansStore」は、今年から自社農園にて収穫・加工・焙煎まで全て沖縄でできたコーヒー豆の販売を始めました。農園からテーブル、そしてお家のマグカップまでを100%沖縄でそのストーリーとともに届けてくれるコーヒースタンドを紹介いたします。
随分前の話になってしまいますが2018年の1月、コーヒー園の収穫体験をするため沖縄に渡りました。コーヒー好きたちと行った日本最西端の県は、人生の中でも記憶に残るコーヒートリップで、道中では観光もしっかりと楽しんできました。
一泊二日の弾丸旅程でしたが、コーヒーロースターからビーントゥーバー、ローカルも行く沖縄料理の居酒屋からコーヒー園まで。
心残りはネイチャートリップ(沖縄の森にほど近いコテージに宿泊しましたが)だけだった旅の初日、沖縄のミックスカルチャーが色濃く残る南国の町にあるコーヒースタンドに訪れました。
店内は至ってシンプル。レジカウンターにコーヒー豆がディスプレイされ、奥にはロースターとエスプレッソマシーンが並ぶ素敵なスタンド。
創業時はオフィス向けの卸業だった焙煎所が、コーヒーの魅力を伝えるべく二代目の手によって始められたのが、このコーヒースタンドでした。
沖縄の島黒糖を使ってアレンジしたブラウンシュガーも販売されていました。メイドイン沖縄の文字が映えます。
今回飲んだエスプレッソはブレンドのものでした。
一緒に行った友人はドリップコーヒーを注文。もともとは卸売りだけだった焙煎所を、お家で飲むコーヒーの楽しさも伝えるために作られたスタンドなので、ドリップするところもオープンにされています。
産地によって違うコーヒーの特徴や淹れ方、試飲も含めた販売でもあるので、気になったコーヒーについては聞いてみれば、よりこのお店の魅力がわかると思います。
こちらのお店に行った一月、実はまだ自社農園栽培豆「AGARIBARU」はリリースされていませんでした。その後、春のトーキョーコーヒーフェスティバルにてお披露目され、自社農園の沖縄産コーヒー豆を焙煎までワンストップで提供されるコーヒースタンドとなりました。
「From seed to cup」とはスペシャルティコーヒーの概念でとても大事にされる言葉。コーヒーカルチャーが世界的にどんどん広まっているいま、素材のクオリティが味わいのほとんどを決めるコーヒーにとって、農園についてフォーカスされることがとても多くなりました。
農園のサスティナビリティ、コーヒーの2050年問題など問題も多い中、国産で美味しいコーヒーを生産しようと努力しているコーヒーショップがあることは、とても恵まれていると思います。
かくいう僕も、今回の収穫分は飲み逃したので、ぜひ次回のニュークロップを楽しみに待っていたいと思います。
Shop info
店舗名 | 沖縄セラードコーヒー Beans Store |
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住所 | 〒901-2134 沖縄県浦添市港川2丁目15−6 No.28 |
TEL | 080-6486-4107 |
WEB | WebsiteFacebookInstagram |
営業時間 | OPEN(MON-SUN):11:00~18:30 |
定休日 | Public holiday(祝日のみ) |
Coffee menu | ハンドドリップ エスプレッソ |
その他 | 豆販売 コーヒー試飲あり 自社農園沖縄産珈琲(期間限定) |
ACCESS | 古島駅より約4km |
MAP | |
沖縄は歴史、風土、食文化、コーヒーカルチャーと魅力がいっぱいです。
アジアのコーヒー産地に注力する上場企業とマイクロロースターのトークイベントに行ってきました。
"AllSync.jp"へようこそ。Sync.(@AllSync.jp)です!
9/29~30に開催された「TOKYO COFFEE FESTIVAL 2018 autumn」内のトークセッション「TALKING ABOUT ASIAN COFFEE」(9/29のみ開催)を観覧してきました。
サードウェーブという言葉が一般情報誌でも取り上げられた(流行になり始めた)ころから、大手企業とマイクロロースター(自家焙煎店)の間には、はっきりとした距離があるような思い込みがあります。
全国でコーヒーフェスティバルが開かれるようになり、街のコーヒーロースターと触れ合う機会は増えても、黎明期からコーヒーを取り扱ってきたコーヒー企業とは意外と接点がないもの。これまでなかった大手のコーヒーマンと新世代のコーヒーマンが、同じ国の違う地域で行っている活動について聞ける貴重なイベントでした。
イベントが始まる前にKEY COFFEEからは、氷温熟成された特別なトアルコトラジャが、LIGHT UP COFFEEからは立ち上げたバリの精製所で作られたコーヒーが配られました。
SCAJでも大々的にプロモーションされていた「KEY Post-Harvest Processing®」という熟成方法の"トラジャ"と、サードウェーブ以降の世代と言えるLIGHT UP COFFEEの"バリ"の飲み比べ。素材が8割とも言われるコーヒーとはいえ、ローストレベルの違いがはっきりしていて、非常に飲み応えがありました。
KEY COFFEE
LIGHT UP COFFEE
両者のインドネシアでのコーヒー生産に関する取り組みが語られると、質疑応答に。同業者であろうコーヒーに熱心な方からの質問があり、話題が尽きないとても有意義な時間が続きました。最後にその中で特に印象に残った質問を取り上げてみます。
「世界のコーヒー産地が抱える2050年問題について」
地球温暖化の影響によってコーヒー育成環境は変化し、将来的には高品質なアラビカ種に適したコーヒー栽培地が50%減ると危惧されている問題。質問者から、取り組んでいることや考えていることがあれば知りたいという質問でした。
KEY COFFEは、先述したWorld Coffee Research (WCR)と協業した40種類を超える品種栽培試験を2016年よりスタートしており、地球温暖化による気候変動にも対応できるコーヒーの発掘を目指しているそう。
LIGHT UP COFFEEからは、現状では辞めてしまう選択肢を取る農家を減らすために、アジアの小規模農家たちと品質の高いコーヒー豆を作って、農家の生活を向上させること。まずはマイクロロースターとしてそういったことに取り組んでいくとの答えでした。
世界で認められ、高値で取引される南米やアフリカのコーヒーたち。将来的に増え続けるであろうコーヒー消費量を支えるため、アジアのコーヒー産地の開拓はこれからも重要性を増していくのだろうと思います。
印象的なのは、LIGHT UP COFFEE代表の川野さんのインタビューで、「まだ手付かずのアジアを開拓するのは日本人の使命」という言葉。パイオニアとなるであろうコーヒーパーソンの強いメッセージに、LIGHT UP COFFEEで届けてくれるバリのコーヒーを楽しみにしたいと思います。
試飲したコーヒーは両者とも、インドネシアのイメージを変えるフレーバーがありました。
生産過程を知ることの意義。
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コーヒーを好きになって変わったこと。それは"こだわる"ことでしょうか。
"こだわる"という言葉は元来、ネガティブなニュアンスで使われていました。価値観が多様になった現代になって使い方が変わり、「こだわりのコーヒー」など宣伝文句や褒め言葉としても使われるように。たしかに、こだわりは時に執着を生んで、新しいことへのチャレンジや、違った世代の風習を受け入れ難くすることも。江戸時代から使われ始めたこの言葉は、後者のニュアンスが強い意味合いで使われていました。ただ個人的には、こだわりが増えると物事への造詣が深くなって、人生を豊かにするきっかけにもなると感じています。
少し前の話になりますが、沖縄コーヒー園の収穫(一次産業)、精製と焙煎(二次産業)のワークショップを受けました。経済学風な造語にして「From Seed to Cup3.0」なんてキャッチーにしたくなる素晴らしい体験でした。
間が空きながら続けたシリーズですが、沖縄県国頭郡にある又吉コーヒー園のワークショップ完結編です。
子供の頃に遠足でいったさつまいも掘り、地域によっては農業体験など。教育の場では一次産業を体験することが、カリキュラムの一つとしてありますよね。これは大人になってもとても大事なこと。
産業社会によって不足なく供給される食料や洋服たちは、貨幣経済の仕組みによって簡単に手に入りモノの有り難みが薄くなっていると感じます。僕がコーヒーカルチャーに惹かれる理由は、未来にも続く人間社会や文化にするため、自然から働くひとの環境までをサスティナブルにする概念があること。
こだわりを持って生活することは、大きく見方を変えるとただの個人のエゴです。ただ昨今のカルチャーは(コーヒー以外でも)、利便性を追求したために気づけたことかもしれませんが、自然環境や人間社会など地球全体規模での共存を模索する流れが生まれています。
いち個人のこだわりがコーヒーを通じて、経済や社会問題への大きな視野に広がって、それがいつかコミュニティ全体にまで良い影響を与える可能性があるなんて素敵だなぁ...と。(もちろん実際にある色々な問題は、ここで言えるほど簡単ではないと思います、、)
僕の社会問題への知識や、文化への貢献、その行動に対する矛盾はまだまだ棚に上げた状態ですが...。長い前置きになりましたが、好きなモノ・コトの始まりを体験することは、カルチャーをより良いものにしていくきっかけになります。
チェリーからカップまでを体験したワークショップのお話、宜しければ最後までお付き合いください。
手網焙煎機での乾燥は、油断していると焦げてしまいます。
コーヒーチェリーの収穫、コーヒー豆を精製(コーヒー豆の状態にする)した後の工程です。生産国のコーヒー農園とはまた違う精製過程になりますが、ミューシレージを取り除いたあとは、手網焙煎機でコーヒー豆を乾燥させました。
コーヒー豆の外側に付いている殻のようなもの、それをパーチメントと呼びます。又吉コーヒー園のワークショップでは、お米の脱穀機を使ってその殻を取ります。
高速で回転させていく過程で、殻が割れて分離していきます。
コーヒー豆と殻が分離しました。それをトレイの上に乗せて...。
風の当てる位置や距離をはかりながら、風圧でパーチメントだけを飛ばすように...頑張りました。注意しながらやらないと、せっかく収穫・精製したコーヒー豆も飛んでいってしまいます。
ある程度の殻を風で飛ばしたあとは、手でコーヒー豆をより分けていきました。写真のものは完全に殻が取れていないものもあったりしますが、やっとコーヒー豆とわかる状態までになってきました。
一緒に参加した友人は、乾燥工程で焦げてしまったものや状態の悪い生豆も取り除いていました。すると、たったこれだけに...。
ついに最終工程の手網焙煎の工程へ。僕らが普段飲むコーヒーはほとんどが、ロースター(焙煎機)と呼ばれるマシーンでコーヒー豆を焼きますが、ワークショップでは銀杏などを煎る手網焙煎機でローストしました。
コーヒー好きには手網焙煎の愛好家もいると聞きますが、眼の前で変化していくコーヒーの香りや色。それを、五感で体感するのもなかなか乙なもの。
又吉さんに見守られながら、みんな手網をフリフリ。
ガズコンロの上で直火焼きするのは意外と難しいもの。
一般的な焙煎機ではある程度密閉され熱せられた回転するドラムの中で、芯からしっかりと火が通るようにコーヒー豆は焼かれます。しかし、手網焙煎は密閉されていません。ですので、表面が焦げないように注意しつつ、なるべく中まで火を通すように振ったり直火との距離を調節する必要があります。
量が少ないせいもあってか、まあまあ焼きムラがありますね。
それが気になる友人は、せっかくなのでとちょうどよい焼き具合のコーヒー豆を選んで、やっと完成!
コーヒー好きが集まったワークショップ、みんな思い思いにコーヒーをドリップしていきます。
各々が収穫、焙煎後残った量は10g〜15gほど。ちょっとこだわりすぎて除けてしまったのも多かったので、思っていたたより少ない仕上がりになっちゃいましたね。
コーヒーのお供に、又吉さん特製のコーヒーチェリーを使ったジャムを出してくれました。将来的には商品化も考えた試作品のようですが、日本のさくらんぼのような優しい酸味と甘さがとても美味しかったです。
今回のワークショップを紹介するにあたって、「農園や生産者へのリスペクト」「コーヒーを消費する先進国の問題」「世界を良くするきっかけになるカルチャー」と、気づけば3つのテーマができていました。
専門家でもない、いち消費者目線での紹介になりましたが、コーヒーカルチャーに触れることの楽しみを知れたワークショップでした。コーヒーを楽しむ文化は昔より広がってきていると思います。コーヒー好きがより楽しく、より良い方へ向かうワークショップでした。僕と同じようなコーヒーファンはぜひ体験してみて欲しいですね。
ワークショップとは別に、沖縄の食文化も満喫しました。
飛び出せ、大人の夏。
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ヘリコプターから見下ろす景色は特別でした。ふわふわと浮かぶ奇妙な感覚、空を飛べたらなんて子供の頃は誰しも夢想したことは、意外と大変なことだぞと腹の虫が騒ぎだす。
いま、思い起こすと高度はどれくらいだったのかなんてことも、聞き忘れてる。リアス式海岸はノコギリの歯のようなフクザツなカイガン...と目の前のパノラマを反芻しようとすると、風が優しく機体を突いてトンっと揺れる。
雲ひとつない快晴のフライト日和、きっともう少し遅くに乗れば最高の夕焼けが撮れたであろうけど。ファインダーを覗きこんでは漂う空間に没頭する。優しくホバリングし続ける鉄の塊は、のれんのように風を受けてはふらりふらりと空を飛んでいることを教えてくれる。
高所恐怖症の僕にとって、長かったような早かったような3分のフライト。大人になってもまだまだ冒険が足りないと思った夏。
伊勢志摩国立公園を一望できる空の展望台。
航空運送事業を手がける日本ヘリシス株式会社が、三重県志摩市にあるヘリポートにて遊覧飛行を開催しています。今年の夏、伊勢志摩旅行を計画した際に知り合いから紹介してもらい、クルージングしました。
普通に生活していると縁遠いへリコプター、意外と近くにそのチャンスはあったりしました。ヘリ一台を飛ばすというコストを考えると相応の価格と体験時間ではあります。でも、やろうと思えば誰でも体験できるのに冒険しないのは、やっぱり勿体ないなと思ったのが遊覧飛行の率直な感想。
せっかく遠くから来たのなら、それとも近くにお住まいなら、伊勢志摩にある遊覧飛行を体験しない手はありません。友達となら飲み会一回くらいで、親子三人ならテーマパークに行くつもりで、天空の記憶が冒険の書に刻まれます。
伊勢のリアス式海岸を上空から一望していただけるのは、ヘリコプターのスカイクルージングです。上空からのきれいな伊勢のリアス式海岸は最高の思い出になります。
近寄ってみると意外と小さく感じるボディ。空を飛ぶためのフォルムなのか、軽自動車のようなサイズ感でした。
空を飛ぶ。不安混じりにドキドキしていたら、あれよあれよと上空に。計器がどんな風に動くか気になっていたのですが、そんな余裕もなくなりました。見送られるときに撮った仲間の写真がじつはお気に入り。
遊覧飛行前に行った離島遊びでほぼ体力を使い果たしていて、せっかくの空撮の準備やシュミレーションを全くしなかったことが悔やまれます。レンズ55mmだから無理やなぁなんて、適当に撮ったことを後悔。撮ろうと思えば、この画角でもしっかり撮れる...。
志摩地中海村、英虞湾の絶景、志摩市屈指のリゾート地です。
ヘリコプター、怖かったわ、、#BTPアンプラグド志摩 pic.twitter.com/54YPUhyCGY
— Sync@AllSync.jp | コーヒー好き (@allsync_jp) 2018年7月14日
こういったメカメカしたマシーンは撮影対象として相性抜群でした。
広大な海と島々を見下ろした初めての経験。
人の叡智によって雄大な自然の全体像を知ることができても、この眼前に広がる光景は、偶然の産物かはたまた神様の気まぐれなのか。鉄のマシーンの座席からそんな神秘的なことを思ったりしました。
この景色を知れば、よりこの土地の美しさと荘厳さが増すかもしれません。自然信仰や八百万の神というぼくたち日本人のルーツを垣間見せる冒険。ぜひ伊勢志摩に来たら海だけでなく、視点を変えて空からも楽しんでほしい。
高所恐怖症に負けず、もっと楽しめば良かった...。
「エアロプレスを使って誰が一番美味しいコーヒーを淹れられるか??」
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そんなシンプルなゲームを観戦してきました。
エアロプレスは当ブログでも度々取り上げるコーヒー抽出器具。コーヒー粉とお湯を入れて、空気で押し出すその単純明快な動作にギミックを感じて、多くのコーヒーパーソンが虜になっています。
この大会は2008年、北欧はノルウェーの都市・オスロから始まりました。最初はたった3人の競技者から始まったこのゲームも、今では世界中で国内大会が開かれるように。そう、この大会に参加する選手にとっての魅力は、世界大会があること。
国内予選を勝ち抜くと、各国のNo.1から世界一を決める大会「World AeroPress Championship(W.A.C.)」に参加する権利が与えられます。世界中のコーヒー関係者が参加し注目するこの大会は、栄誉だけではなく各国のコミュニティを繋げ盛り上げている素晴らしい大会です。
先日、W.A.C.2018(シドニー)を目指すJ.A.C.2018(国内三ヶ所開催)の大阪予選がTAKAMURA Wine & Coffee Roastersで開催されましたので、その様子をレポートしたいと思います。
大阪予選の会場はTAKAMURA Wine & Coffee Roastersの二階で行われました。近畿ではこういった大会を開けるキャパのお店は、ここだけと言えそうな大阪のランドマークなコーヒーショップです。
普段はカフェスペースや催事場として使われている広々とした2階に作られた特設会場。大会はジャッジの紹介から始まりました。エアロプレスの大会の特徴は、コーヒー好きが集まってわいわいゲームをする楽しい雰囲気が特徴でもあります。
今回、大阪予選にエントリーしたのは総勢45人でした。ワンラウンド3名がエアロプレス淹れたコーヒーの美味しさを競い、2回勝ち抜けで日本大会の東京決勝に進みます。
この大会を勝ち上がる方法はシンプル。ワンラウンドごとに3つのカップがジャッジの前に置かれます。スコアシートなどは使用せず各ジャッジは「一番美味しいと思うコーヒー」を相談無しで決めます。
ジャッジングタイムは2分間、その間ジャッジたちはカッピングという手法でコーヒーの味わいをチェック。2分経てば司会とオーディエンスで3カウント!!ジャッジが一斉にカップを指差し、次のラウンドへ勝ち進むコーヒーが決定します。
J.A.C.はコーヒーファンにとても人気のある大会、国内予選は3回開催され先着順の申し込みもすぐに一杯になったとのこと。地域の予選会場に申し込めなかった選手は福岡予選会などに遠征する人も。
このエアロプレスの大会がオープンでファンな空間であることにも、他のコーヒーイベントにはない特徴があると感じます。コーヒー好きなら誰でもエントリー可能なこと、そしてパーティーやフェスのような雰囲気作りにもなるドレスコード(テーマはトロピカル)が盛り上げてくれます。
大阪予選から東京決勝会場へ進めるのは45人からこの5人へ。
東京決勝は例年通りTOKYO COFFEE FESTIVAL 2018 autumnにて開催されます。このフェスは僕の知る限り知名度、集客において日本一のフェスティバルになっていますので、カフェ好きやお近くの方はコーヒーシーンの盛り上がりを体感してください。
8分間に押し込む情熱。
参加する選手の胸中は様々だったと感じます。お祭り好きの人、バリスタとして腕を試したかった人、お店の代表として参加した人。みんな笑顔でコーヒー好き同士の親交を深めながら、ガチでやり合うエアロプレスチャンピオンシップ。
バリスタやコーヒーショップ、ロースター、メーカー、ホームブリュワー...としてあり続けるには普段からビジネスなど並々ならぬ努力が必要と思います。ただ、コーヒーシーンにはそういった垣根を超えた、シーン全体の持続性や盛り上がりを大事にする文化を根底に感じられることも。
コーヒー好きが作るフェアであたたかいコミュニティがカルチャーを牽引して、結果、ファンも増えていく。そんなポジティブサイクルを体感できるのが「World AeroPress Championship(ワールドエアロプレスチャンピオンシップ)」なのだと思います。
TOKYO COFFEE FESTIVAL 2018 autumnも楽しみです、、
二度目の夏、二度と来ない夏。
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ブログをやっていなければ、きっと見ることのなかった景色。
夏の思い出はたくさんあっても、今年の夏は二度と来ないだろうなってモニターを見ては思い出す写真たち。大人になって家族ができて、子供が大きくなったらたまには泊まりでどっかに行ったりして、お盆は両親親戚に会いに行ったりする。誰しもが平和で幸せな予定調和の夏。
もうそんな夏が毎年来るんだろって、それもたいそうな幸せだって思ってたけど、まだまだ夏の熱い想い出作りは天井知らずでした。オールシンクが参加するブロガーコミュニティ「BLOGGERS TEA PARTY」のみんなと三重県志摩市の間崎島でグランピングしてきました。
BTPは関東方面にメンバーが多いグループなのですが、たまにはメンバーのいち員として傷跡残したいよねって言っていた喫茶店@ウェブダイバー、難病持ちで車椅子の人(@kissaten)さんと、夏が始まるずっと前から密かに進めていた企画。
現地でコーディネーターをしてくれた喫茶店さんの”センパイ”と共に、BTPコミュニティ内のメンバーを誘って三重県伊勢志摩の間崎島にて平成最後のグランピングでスパーキングしてきた様子をお届けします。
【参加ブロガー※順不同】
[Feel like21]ライブに行ったり、三重でグランピングをしてきたよ! - blancoo house
伊勢の絶景に魅せられて。ブロガーたちと最高の2日間を過ごしてきた | ガジェットTouch!
命を削ってまで出たイベントは楽しくて嬉しくて、ステキな旅でした BTPin三重 志摩市 間崎島でグランピング | 喫茶店の部屋
離島とヘリとボートハウスで最高の夏を先取り #BTPアンプラグド志摩 Day 1 | でこにく
【三重県 間崎島】人口100人の島で楽しむ最高のグランピング | カメラ・ガジェット・旅好き20代男子のライフスタイルマガジン"webledge(ウェブレッジ)"
Create"Me" | 最高の自分は自分でつくる。
東京組の移動を手伝ってくれたSuzUBERのスズキさんはここでお別れ。
全国的に三重県ってどんなイメージがあるんでしょうか??おそらく近畿圏や関西地方の僕たちが、関東方面で東京以外にあまりイメージが沸かないのと一緒かもしれませんね。書店に羅列されたガイドブックのようにランドマークすると、伊勢神宮、鳥羽水族館、熊野古道、松阪牛などなど。
今回はその中でも、太平洋に面したリアス式海岸が生み出す、広大な海と島々の景観が美しく残った志摩市の離島施設でのグランピングを企画しました。
近鉄賢島駅から徒歩5分くらいのところにあるあご湾定期船航路に乗って島に向かいます。定期船は朝7時ころから夕方17時ころまで便があります。
近鉄賢島駅から定期船に乗って間崎島までは20分ほどで到着しました。7月中旬とはいえ天然の青空サウナにいるような日差しの中、UVケアはもう諦めて定期船の屋上デッキにて夏の旅の始まりを満喫しました。
間崎島遊海倶楽部というマリンアクティビティとグランピングの施設を利用させていただきました。島内にある大きなテントを目の前にすると、みんな思わず声が上がる。
間崎島遊海倶楽部 | 志摩 渚の交番 | 一般社団法人伊勢志摩里海学舎
間崎島遊海倶楽部パンフ はこちらからダウンロード出来ます。 予約制マリンアクティビティ 志摩の海を体感できる多彩なアクティビティと贅沢なランチをご用意。
テント内のグラマーな空間につくと、ウェルカムドリンクが用意されていて一息。
間崎島遊海倶楽部の凄いところは、用意されているマリンアクティビティにて里海を体験できるところ。海のアクティビティといったら、ジェットスキーに乗って波飛沫を上げるとかバナナボートに捕まるとかそんなもんではありませんでした。
地域再生・循環型ツールズムがテーマのこの施設は一味違います。国立公園でもある豊かな海・伊勢志摩地域にて漁業や真珠の養殖など、自然と共生する方法で文化を営んできた貴重なエリアのありのままの自然を楽しめる漁業体験が用意されています。
オリエンテーションのあとは、カメラを構えて乾杯。これってTwitterとかで見すぎて当たり前になってるんですけど、こういう風習(?)ってカメラ持ってるブロガー界隈だけですよねぇ。
か〜、うんめぇ!!
午前のアクティビティのあとに振る舞われる、伊勢志摩の食材を活かした料理たちの仕込みが始まっていました。海の幸に後ろ髪をひかれながら、一息ついたあとは「漁師体験」するためにテントを出ます。
オリエンテーション時から今回の間崎島のアクティビティに付いてくれるガイド「くみっきー(仮称:名前を失念)」さんにこれからの漁業体験について説明を受けながら船が進んでいきます。
ゴープロの動画はどうなった...??
午前中に上陸すれば海のハンティング「漁師体験」ができます。
実は個人的なイメージで、ブロガーってガジェット好きでカメラ好きで屋内好きだからみんなやりたがらないはず...と企画段階でかなり難色を示していました。と、思っていたのは取り越し苦労でみんなノリノリでライフジャケットを付けて漁船ボートに乗り込みました。
流石に水しぶきと潮風を気にして全員カメラを置いてってましたけど、僕だけ持ち込みましたのでその風景をお届け。
まずは海の底に餌を入れて仕掛けておいたカゴ網を引き揚げる漁体験から。
獲れず...
この日、日本で一番オシャレさんだったかご網ガール
漁業中はツイートを捨て(てなかったかもしれない..)かご網もつでこい氏
ちょっと重みを感じたら、獲物が入っているかもと期待したり楽しめました。
くみっきー(仮称)さんはプロの漁師なのでめちゃめちゃ魚に詳しいのでたくさん教えてもらいました。
季節によって穫れる魚は変わるようですが、一番の収穫はカニだったかな...。かご網で想像していたより大物は獲れませんでしたが、漁師体験はこれだけではありません。
カゴ網を仕掛けた漁場から離れ、船で漁師さんと合流します。
つぼ網と呼ばれる小型定置網漁の見学をさせてもらいます。なんと、このときの獲物は分けてもらい、後の昼食にて食べられます。
真剣な眼差しで見守るてんびーくん
くみっきー(仮称)さんが隣の漁船に移って獲れた魚をこちらの漁船に持ってきてくれます。
さすがプロの漁師、魚の種類や特徴などを丁寧に説明してくれます。
フグの名前も忘れた...
昼食に良さうな魚が獲れていたので、活け締めを実演してくれます。エラの中に手を突っ込んで見事に〆るところ。実は先程登場した漁師さんは、くみっきー(仮称)さんのお父さんとお祖父さん。
子供の頃から漁船に乗って漁を手伝ったりしていたそうで、伊勢志摩の海や風土にとても詳しく安心のガイドっぷりでした。地元の漁師さんもとても気さくな方たちで、都会暮らしの僕たちや海に縁のない人たちに、自然と共生する人の営みを教えてくれる貴重なアクティビティでした。
なかなかの陽射しでしたが、ボートが進めば気持ち良い潮風が吹いていました。
こういった港にある潮風に吹かれて錆びた建造物って好きなんですよね。
ライフジャケットを返して手を洗って...あれ、もうビール飲んでません??
インドアアクティビティと休憩場所に古民家「里海ハウス」が用意されていて、そこにはエアコンもありました。食事後にまたゆっくりさせてもらったのですが、一日中アウトドアだと体力に自信がない方でも、自分のペースで島遊びが出来るのが間崎島遊海倶楽部の良いところ。(※船に乗った漁業体験だけ午前中~10:30まで参加受付)
人気のない漁港の路地裏、セミの鳴き声と照りつける太陽、堤防から臨む森はとってもノスタルジー。
海のアクティビティを終えて、テントに戻ったら旅の醍醐味、お待ちかねの地産地消の料理です。
ほとんどが伊勢志摩で獲れた食材、それを石窯で調理したここでしか味わえないイタリアン。
食べきれないほどたくさんの魚貝も登場
両親はソムリエです
アクティビティで獲れた魚をつかったアクアパッツア
料理の印象はとても良くて、魚貝好きにはたまらないボリュームでした。街のレストランでもお目にかかれないような大っきな貝も数種類、しかも食べきれないくらいに出してくれました。お酒好きなら永遠に飲めそうなくらい海の幸だらけの肴でした。
「アクティビティで一匹だけ獲れた美味しい蟹が茹で上がりましたよ」
午前中の漁師体験で獲れた魚たちが、昼食で食べられるのがこの施設の他にはないところ。「一匹だけなんでジャンケンします??」
ちゃんとガイドの「くみっきー(仮称)」さんに何のカニか説明してもらったのですが、名前何だっけ...??
こんな雰囲気でたくさんの海の幸をつかった料理と美味しいお酒で、旅のランチは盛り上がりました。
島育ちではない僕たちにとってこういった景色は貴重で、何処を見てもフォトジェニック。海岸線だけでなくこの離島にある唯一の神社や林道の中にある撮影スポットなど、他にも見どころは盛りだくさん。盛りだくさんなイベントにすべて体験することはできませんでしたが、記事の最後にけーすけ(@webledge)が撮影した間崎島のドローン空撮映像があるので、そちらで間崎志摩の雰囲気を感じてみてください。
真珠養殖の歴史や真珠ができる原理をレクチャーされながら、本物のあこや貝から真珠を取り出すワークショップを受けているなちょ。間崎島遊海倶楽部ではインドアからアウトドアまで豊富なアクティビティが用意されていて、時間さえ許せば基本的には体験し放題ともあり、とてもびっくりしました。
真珠のレクチャーまで出来るガイドさん
なぜ、貝に真珠が出来るのか詳しく教えてくれます
実際に取り出した真珠。昔、間崎島は真珠養殖でとても裕福になった時代があり、伊勢市内の長者番付のトップ10を島民で独占した逸話もあるとか。その当時、高価だった家電製品の普及率が日本一でもあった間崎島も、現在は限界集落とも言われる島民の七割が高齢者であるそうです。
楽しそうなブロガー二人、このとき何を喋ってたんだっけ??
取り出した真珠はストラップにして持ち帰ることができます。ワークショップを気に入った女子は、このあと貝殻クラフトのワークショップも受けていて、夏の暑さ真っ盛りの離島グランピンでしたが、満喫してもらえたようでひと安心でした。
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伊勢の絶景に魅せられて。ブロガーたちと最高の2日間を過ごしてきた | ガジェットTouch!
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webledgeけーすけがドローンで撮影した間崎島
最後は参加ブロガーのひとり、けーすけ(@webledge)が撮影してくれたドローン動画をハイライトに結びたいと思います。(ドローン集合写真くれへんかな??)途中、この旅の二日目の風景も映っていますが、また後日オールシンクでもお届けしたいと思うのでぜひ見てください。
僕の家族の実家も東海地方にあって、三重県の特に伊勢志摩地方にはとても親近感があります。ローカルトークですが、僕は近鉄という私鉄沿線に住んでいるので嫌でも、子供の頃から目にする観光地であったりしました。
少しづつ日本全体の人口は減っており、僕たちがお爺さんお婆さんになる年頃には激減とってもよいくらいの社会問題があって、その渦中でもある間崎島。都会には都会の魅力があり、地方には地方の魅力があって、都会は常に更新され続けていく使い切りタイプのライフスタイルで、地方は積み上げたレガシーを守っていくライフスタイル。
人口が増加したり成長し続ける場所であれば、こういった事は微塵にも思わない地方をちゃんと知らないにわかではあるのですが。今回のブロガーとの旅行が、こういった環境をアップサイクルしていく一つの手助けにもなったら良いなと、写真を見直して思ったりもしました。
というわけで、ガジェット買ってカメラ買って色んな所に旅して想い出残して17Liveしてギフトもらって、経済まわして日本をスケールアップしていきましょう。好きなこと楽しいことを伝える人が増えれば世界は変わる...かも。
最後に。
企画作りやスケジュール調整、告知などいたらぬ主催ではありましたが、遠路はるばるスケジュール調整と時間を使って来てくれたでこいさん、てんびーくん、タケナカさん、なちょ、けーすけ、旅のアテンドしてくれたパイセン、梅さん、本当にありがとうございました。
みんなのお蔭で楽しい旅ができました。この場をかりてほんま多謝です、また遊んでちょうだいね!!
三度目の夏はありますか...??
毎日、コーヒーを飲めることはとても幸運なこと。
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ワークショップを終えて、一番感じたこと。見たり聞いたりしたことしかない農園の環境を、想像で置き換えて得た感想ではあります。
サステナビリティ(持続可能性)やトレーサビリティ(追跡可能性)というキーワード、詳しい方や何となく知っている人も多いと思います。食べ物や着る物から生活に関すること全てにおいて、快適で便利であることが当たり前のこの世界で、大切な概念として提起されています。
世界全体が持つ問題は何となくニュースで見聞きしたりするものの、私たちにとってリアルに感じにくいのも事実。ですが、消費する社会に懸念して生まれたサステナビリティは、実は私たちが日常でよく飲むコーヒーにも必要な事として共有されています。
都会にはない沖縄の自然が溢れる場所で、想像だけでしか知らなかったコーヒーノキとチェリーたち。生産国の環境よりも随分と易しいものとわかっていても、自分の手で摘んだチェリーをコーヒー豆に精製していくことは、少しでもこの世界が持つリアルに近づける経験でした。
私たちが何気なく飲んでいるものは、雄大な自然とそこに営む人々の努力によってもたらされていて、これから先もずっと続くことはとても大変なことかもしれないと体感するきっかけにもなりました。今回の記事の内容は摘み取ったチェリーをコーヒー豆に精製していく過程になっています。コーヒーチェリーを摘んだワークショップの最初の記事は以下のリンクからどうぞ。
又吉コーヒー園併設のコテージからの風景。南国ならではの青空と木々たちを五感で味わいながら、コーヒー豆の収穫・精製・焙煎のワークショップを受けてきました。
約一時間かけて収穫したコーヒーチェリーたち。(写真は二人分です)ワークショップでは、プラスチックカップ一つに満杯のチェリーを収穫しました。この量がだいたいコーヒー一杯分の量になります。
又吉さんの説明を聞きながら、コーヒーチェリーの果皮と果肉を手で取り除いていきます。
摘んでプチッと押し出していきます。
個人的なイメージとしては、枝豆を食べるときみたいにプチプチと果肉の中のコーヒー豆を取り出していきました。
プラスチックカップにたくさんあったチェリーも果肉を取り除いてコーヒー豆だけになると、たったこれだけになりました。普段、コーヒー豆を挽いて飲んでいる方には、想像より量が採れないと感じると思います。
コーヒーチェリーから種子(コーヒー豆)を取り出すと、とても甘いヌルヌルとした粘膜に覆われています。この粘膜を洗う工程を行っていきます。
コーヒー豆をネットに入れて、水を張ったタライでジャブジャブして洗っていきます。
私たちが普段飲んでいる水洗式のコーヒーは、生産国のコーヒー農園などでは果肉を取り除いたあとに、きれいな水を張った発酵槽に漬け込む工程があります。コーヒー豆の味わいを引き出すのにとても重要な工程と聞きます。
今回は日帰りのワークショップですので発酵工程を省き、コーヒー豆を覆う粘膜質(ミューシレージ)を手洗いで取り除いています。
生産国などでは、水洗いをしたコーヒー豆はハンモックのような風通しの良いネットの上に広げられ、天日干しされます。今回のワークショップでは布でさっと水気を拭き取り、ガスコンロの熱風で乾かす方法でした。
拭き取ったあとは、手網焙煎にも使われる道具に入れてガスコンロの熱風で乾燥させていきました。
一見すると、手網焙煎をしているような風景。火に近づけすぎると焙煎前に加熱してしまうため、ガスコンロとの距離に気を使いながら乾燥させていきました。
本来なら水洗後の乾燥もコーヒー農園では数日かけています。発酵槽に漬けて水洗い、それから数日かけての乾燥工程と、チェリーを摘んでからの手間はまだまだありました。また、コーヒー豆の品質は精製過程の良し悪しに大きく影響があり、生産者の特徴や技術がこの工程に大きく反映されるようです。
今回、コップ一杯に収穫したチェリーを精製して残った量はこれだけ。
コーヒーノキ一本から採れるコーヒーチェリーはおおよそ三キログラムと言われています。そこから生豆になると五百グラム、焙煎をすると四百グラムにまで減っていきます。そして今回の写真にある精製したコーヒー生豆は、これで約十グラムです。
一本の木からコーヒーは約四十杯しか作れません。そして、コーヒーノキが収穫できるようになるまでは約三年〜五年かかるそうです。また、とあるコーヒーショップによると五十年後にはコーヒーの収穫量は現在の四十%にまで落ちるとの情報も。
コーヒーノキの育成や収穫は時間と手間(人の労力)、緑豊かな自然環境も必要です。
サステナビリティはコーヒーだけの問題ではなく、生産者の働く環境から農業全体まで、世界全体の環境問題も含まれます。私たちが普段、何気なく飲むコーヒーはどこからどうやって来るのか知ることは、環境を持続させる事の大切さを改めさせ、それが世界を良くするきっかけの一つにもなると思っています。
一杯のコーヒーはとても貴重で、その一杯のコーヒーを何気なく飲める私たちは、とても幸運なこと。
コーヒーは世界を良くする飲み物でもある。
鬱蒼とした森を抜けて、道標のように舗装されたアスファルトを登った小高い丘の上が私の住処だ。
道中、切り開かれた森の中に、鈍く光った眩しいたくさんの太陽光パネルも目印になるだろう。
この切り開かれた丘は、山間から伊勢の海(人によってはそう呼ぶ)が臨める。鳥が鳴く頃には朝焼けが丘を照らし、日が落ちるころには夕暮れと都会では珍しい星空が顔を出す。冬はいささか寂しい気もするが、夏になるとここいらは大きな板を持つ人たちでとても賑やかになる。
私はそんな片田舎で岬の途中にある小高い丘の上で暮らしている。大きなガラス窓にもなっている玄関扉から訪れる人を覗いては、一日を過ごす。訪れる人々はときおり私の頭を撫でたり、透明な球体がついた黒くて丸い筒を向けたりするが、飽きるとみんな椅子に座ってお喋りしている。
私は毎日をそんな風に過ごすが、それはそれでけっこう気に入っている。窓から誰か来るのを気ままに眺めては、訪れる人が勝手に外に出してくれたりする。そんなときはふと住処を振り向いて、平屋で白く塗られた壁に「SHEVRON CAFE(シェブロンカフェ)」と黒くペイントされた文字を見上げるのが癖のようになっている。
三重県志摩市はリアス式の海岸線が広がる自然豊かなエリア。日本有数のサーフスポットやダイビングなどネイチャースポーツが盛んな場所で、訪れる人々の憩いの場所としてカフェとゲストハウスが開かれています。
ヨーロッパ風な白壁の建物とビンテージカーがディスプレイされたカフェは、サーフカルチャーとアメリカンスタイルがミックスされたリゾート感を演出してくれています。
こちらのオーナーは、リノベーションを手がける製作所や、神戸で「SHEVRON CAFE(シェブロンカフェ)」の前身となる飲食店や、ビンテージ家具のショップを経営されているそうです。自分の好きなサーフカルチャーやライフスタイルを表現しながら、家族も気に入った三重県・志摩に少しづつ集約させているようです。
店内はソファー席から大きな木製ベンチシートの席まで、大人数でも利用できる色々なタイプの席がありました。店内の詳しい写真については下記のブログが詳しいです。
メニューはアルコールからフード、スイーツが用意されていて、カフェや食事使いでも満足できるメニューでした。
友人と三人で夕方にお邪魔したのですが、美味しい食事と丘から臨む夕日、そして帰る頃には星空も味わえるロケーションにある素敵なカフェでした。オープンは11:00〜なので朝焼けを楽しむにはゲストハウスの利用など必要ですが、友人に聞くとこのカフェの直ぐ側に水平線から登る朝日を楽しめるスポットもあるそうです。
三重県志摩市は都市部に住むに人には少し遠い場所かも知れません。その分、僕たちにとっては海、山、眺望、そしてネイチャースポーツなど五感をフルに使って楽しめる特別な場所でもありました。できれば時間をゆっくりとって、朝から夜までのんびりしたい場所にあるカフェでした。
Shop info
店舗名 | SHEVRON CAFE(シェブロンカフェ) |
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住所 | 三重県志摩市阿児町国分3517-16 |
TEL | 0599-47-4747 |
WEB | Website |
営業時間 | 11:00~21:00 |
定休日 | 不定休 |
その他 | 喫煙OK 駐車場有り テラスペットOK |
ACCESS | 鵜方駅より車で15分ほど |
MAP | |
三重県の伊勢・鳥羽・志摩に遊びに行ってきたので、ちょくちょくと三重シリーズ続きます!